日本人の1000人に1〜2人いるとされている自閉症。その特徴的な行動や話し方から診断がされています。では,その自閉症の人の特徴とはどんなものでしょうか?自閉症の原因や分類のされ方などと一緒にまとめています。
自閉症とは,先天的な脳の機能障害によって,コミュニケーション能力や対人関係など社会性の発達が遅れる発達障害で,それが行動として表われる行動的症候群とされています。原因についてはいろいろなことが言われてきましたが,保護環境や生育環境に問題があったからではなく,生まれつき脳に障害があることが原因であって,神経細胞の働きが低下していることが関係しているのではないか,と言われています。さらには,遺伝的な要素が原因となっているのではないか,とも言われていますが,詳しいことは何も分かっておらず,治療法も確立されていない,というのが現状です。日本には統計的に,1000人に1〜2人の自閉症患者がいるとされています。
自閉症にはいくつかの特徴があり,それが自閉症かどうかを診断するのに考慮されます。まず,対人関係がうまく取れないということがあります。乳幼児期には母親と接することにも抵抗する場合がありますし,視線をそらしたり他の人と協調できなかったりもします。二つ目に,コミュニケーションの発達障害があります。相手の手を引いて連れて行って自分の意思を伝えようとするクレーン現象といわれる行動をしたり,言葉をオウム返しに言ったり,独特の言葉を使ったりするのがそれです。それに,行動や興味が限定的である,という特徴もあります。つまり,あることに異常にこだわりを持ったり,決まりごとが変化するのに抵抗感を感じたり,同じ動作を繰り返したりする,といったことです。
一般に自閉症では知的障害のある場合が多いですが,知的障害のないものを高機能自閉症と呼んで分類しています。通常,IQ70をボーダーラインとしています。ですが,症状はそれぞれ異なりますので,分類の仕方も難しいところがあります。言語障害がないのに,知能において問題があるケースもありますし,健常者にもないほどの特別な才能を持つ,サヴァンといわれるケースもあります。こうした高機能自閉症においては,得意不得意の差が極端であったり,特定の分野で意味も分からず知識が豊富であったりするような特徴があります。いずれにしても,社会性の問題や強いこだわりなどから,日常の生活での困難が発生することが多いようです。