自律神経と運動

 わたしたちの体には,主に二つの神経系統があります。一つは運動神経,もう一つは自律神経です。運動神経は意識的に体を動かすときに働くのに対して,自律神経は内臓の働きなどをコントロールして無意識のうちに働いています。この自律神経は,交感神経と副交感神経に分けられます。交感神経は運動したり興奮したりしたときに亢進しますが,副交感神経はそれとは逆に休息したりリラックスしたりしているときに働くようになっています。つまり,運動をしているときの自律神経は,交感神経優位の状態にあるということになり,運動をやめれば交感神経は休まります。このバランスによって体調は整えられていて,崩れたときにはさまざまな不定愁訴が見られるようになります。

自律神経を整える運動

 運動をして交感神経の働きが活発になると,アドレナリンというホルモンが分泌されます。そのアドレナリンは,筋肉を収縮させたりしてストレスに対する反応を起こします。この状態が続くと,動悸や息切れ・冷え性・不眠・イライラなどのさまざまな症状が見られるようになります。こうした状態はさらにストレスを生み,交感神経を緊張させていく悪循環になります。これが,自律神経のバランスが崩れたことによる不定愁訴の仕組みですが,このバランスを元に戻すためには,副交感神経が働くようにしなければいけません。そのために適度な有酸素運動を行なうことは役に立ちます。運動するときと休むときのメリハリをつけると,自律神経のバランスも整うようになります。

自律神経を整える方法

 いろいろな不定愁訴の症状が見られるとき,大抵そのような症状を抑える薬を飲んで働き続けることが多いです。不定愁訴は,自律神経のバランスが崩れていることを体に教えるサインですので,症状を緩和してそれまでの生活を続けるのは,良いことではありません。多くの場合,必要な休息を得られていないことが原因ですので,症状を抑えることよりも休息を取ることの方が大切です。そうしなければ,自律神経のバランスが崩れた状態は治るどころか,悪化していってしまい,それが大きな病気を生む原因となります。それで大切なのは,必要な休息や睡眠を十分取る生活パターンにすることです。もし頑張りすぎているようなら,休むことを遅らせないようにしましょう。

運動で自律神経活性化